60歳以降も働きながら年金を受け取る人が増えています。2級では、賃金と年金の合計による支給停止(在職老齢年金)や、複数の年金が受けられるときの併給調整が問われます。
年金をもらいながら働くと、年金が減らされることがあるって本当?
あるわ。
それが在職老齢年金よ。
厚生年金に加入して働く人の、老齢厚生年金(報酬比例部分)と賃金の合計額が一定の基準額を超えると、超えた分の2分の1に相当する年金が支給停止になるの。
調整の対象になるのは老齢厚生年金であって、老齢基礎年金は減額されません。
基礎年金は全額受け取れる点が重要です。
賃金が高いほど、たくさん止まっちゃうんですかぁ?
そうね。
基本月額(年金の月額)と総報酬月額相当額(賃金の月額)の合計が支給停止調整額を超えると、超過分の半分だけ年金が止まるの。
基準以下なら全額もらえるわ。
『併給調整』っていう言葉も見たけど、何が違うの?
併給調整は、複数の年金を受けられるときのルールです。
公的年金は原則『1人1年金』で、支給事由(老齢・障害・遺族)が異なる2つ以上の年金は、原則としてどちらか一方を選択します。
例外的に、両方もらえる組み合わせはないんですかぁ?
65歳以降は例外があるの。
たとえば老齢基礎年金と遺族厚生年金、障害基礎年金と老齢厚生年金など、一定の組み合わせは併給が認められるわ。
整理すると、在職老齢年金で調整されるのは報酬比例部分のみ(基礎年金は対象外)、公的年金は原則1人1年金で支給事由が異なると選択、65歳以降は一定の併給が可能、です。
在職老齢は報酬比例だけ調整・基礎はそのまま、原則1人1年金だけど65歳以降は例外あり…働き方と年金の関係だね!
確認クイズ
在職老齢年金および公的年金の併給調整に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 在職老齢年金の仕組みにより支給停止の対象となるのは、老齢基礎年金である
- 在職老齢年金では、賃金(総報酬月額相当額)と年金(基本月額)の合計が支給停止調整額を超えると、超過額の2分の1に相当する年金額が支給停止となる
- 公的年金は、支給事由が異なる複数の年金であっても、常に全額を同時に受け取ることができる
- 在職老齢年金による調整では、賃金の額にかかわらず老齢厚生年金の全額が支給停止となる
こたえを見る
正解: 2. 在職老齢年金では、賃金(総報酬月額相当額)と年金(基本月額)の合計が支給停止調整額を超えると、超過額の2分の1に相当する年金額が支給停止となる
正解は2。在職老齢年金では、基本月額と総報酬月額相当額の合計が支給停止調整額を超えると、超過額の2分の1相当の年金が支給停止となる。1は誤り(調整対象は老齢厚生年金であり、老齢基礎年金は減額されない)。3は誤り(公的年金は原則1人1年金で、支給事由が異なると原則どちらかを選択)。4は誤り(基準以下なら全額支給され、超過分の半分のみ停止)。