非上場企業の株式(取引相場のない株式)の評価は、事業承継で必ず問われる論点です。2級では、株主の区分や会社規模による評価方式の使い分けが問われます。
上場していない会社の株って、どうやって値段をつけるの?
取引相場のない株式(非上場株式)の評価ね。
まず、株を取得する人が『同族株主(経営に関わる支配的な株主)』か、それ以外の少数株主かで大きく分かれるの。
同族株主等が取得する株式は原則的評価方式、少数株主が取得する株式は配当還元方式(特例的評価方式)で評価します。
同じ会社の株でも、誰が取得するかで評価額が変わります。
『配当還元方式』は、どんな考え方なんですかぁ?
配当還元方式は、その株式が受け取る年配当金額を一定の利率(10%)で還元して評価するの。
配当だけに着目するから、一般に原則的評価方式より低い評価額になりやすいわ。
原則的評価方式のほうは、会社の大きさで変わるんだよね?
はい。
会社規模を大・中・小に区分し、大会社は原則類似業種比準方式、小会社は原則純資産価額方式、中会社は両者の併用方式で評価します。
2つの方式は、それぞれ何を見るんでしたっけ?
類似業種比準方式は、事業が似た上場企業の株価を基に、1株あたりの『配当・利益・純資産』の3要素を比準して評価するの。純資産価額方式は、会社を解散したと仮定した1株あたりの純資産で評価するのよ。
整理すると、同族株主は原則的評価方式(大会社は類似業種比準・小会社は純資産価額・中会社は併用)、少数株主は配当還元方式、です。
同族株主か少数株主かで方式が変わる、大会社は類似業種比準・小会社は純資産価額…区分がカギだね!
確認クイズ
取引相場のない株式(非上場株式)の相続税評価に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 同族株主以外の少数株主が取得した株式は、原則として類似業種比準方式により評価する
- 配当還元方式による評価額は、一般に原則的評価方式による評価額よりも高くなる
- 会社規模が大会社に区分される会社の株式は、同族株主が取得する場合、原則として類似業種比準方式により評価する
- 純資産価額方式は、評価会社と事業内容が類似する上場企業の株価を基準として評価する方式である
こたえを見る
正解: 3. 会社規模が大会社に区分される会社の株式は、同族株主が取得する場合、原則として類似業種比準方式により評価する
正解は3。会社規模が大会社の株式を同族株主が取得する場合、原則として類似業種比準方式で評価する。1は誤り(少数株主が取得した株式は配当還元方式で評価する)。2は誤り(配当還元方式による評価額は一般に原則的評価方式より低くなりやすい)。4は誤り(上場企業の株価を基準とするのは類似業種比準方式で、純資産価額方式は解散を仮定した純資産で評価する)。